BLUE CROW

二次創作非公式小説サイト。

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てst

  • 2015/08/16

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てst

京都大火感想

  • 2014/08/14

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お久しぶりです。るろ剣京都大火見てきました。今回の更新はその感想です。
前回が近況だったのでちょっとだけ自分の話もしてみると、秋退職→新春就職(とても忙しい)→春(わりと暇)→夏(忙しくなってきた)っちゅー感じです。オタク事情で言うと春の暇な頃にバサラ4やってました。新キャラではマリア様がたまらん。あとは今期ドラマで京都大火にも出てるあの人のドラマが萌えますね。赤と白のやつです。白赤です。無自覚ラブで攻のくせに一向に攻めない攻の白とガッツリ自覚してるけど俺様から何かしてやるわけがないだろうという天才でバカの赤受でお願いします。

そんなこんなで感想です。当然のようにネタバレをしているよ。

  • 芝居を見に来る剣心組。平和でござるなぁ。なかなかうまい演出だったと思うけど、前作見てないとちょっと分かりにくいかもしれない。だから前作も是非見るんだ!
  • 大久保BOOM卿。宮本さんって昔からちょっとだけ役者活動もしてるんですね。
  • 宗ちゃん!!神木きゅん!(冗談9割本気1割で神木くんのことは神木きゅんと呼ばせて頂いている)初登場シーンはまだ若干神木くんに見えたけど、次からは宗ちゃんでした。正直キャスト発表されて最高だと思ったのが神木宗次郎。予想を裏切らないどころか更に上を行く瀬田宗次郎っぷり。リアルタイムで原作読んでた頃は宗ちゃんの暗黒微笑(当時はこんな言葉はなかった)が嫌で、そんなに好きなキャラじゃなかったんですけど、前作の映画を映画館で見ながら「実写で動く瀬田宗次郎が見たい」「剣心でこのスピード感なら宗ちゃんどうする気よ?(←京都編が作られることを確信してた)」って思いました。だから一番見れて嬉しいのが瀬田宗次郎なんですよ!良かった。素晴らしい。でも伝説の最期でもっと凄い宗ちゃん見せてくれるんでしょ?楽しみ過ぎますわ。
  • 逆にまずい気がするのが蒼紫様。いや、キャストは悪くない。むしろサイコー。だけどストーリー的にまずいと思う。京都編やるのが決まってなくても、四乃森蒼紫は第一作で出しておくべきだったと思う。原作未読の人が一番混乱するのが蒼紫様だと思われる。申し訳程度に「蒼紫様も辛かったんだよ」という映像は作ってあるんだけど、原作未読なら正直「誰?」ってなると思う。
     
  • その蒼紫様の人物描写を増やすために削られる斎左と克… いや、克なら心の目で見てるから(※前作もそうだった)いいんだよ。薬を持たすのが恵さんっていうのも、克から薬ふんだくっていくよりよっぽど理にかなってるよ。でももうちょっとだけ絡んでも良かったんじゃないの斎左。
  • そういうわけで狂気のイケメン蒼紫様は、通りすがりのヤンキー(左之のこと)のやっすい喧嘩を買うような男に成り下がってるわけなんですけどいいんでしょうか。蒼紫様だけが私の心配です。
  • かなり時間をとって丁寧にやってくださってる映画なんだけど、そうは言っても薫ちゃんがグダグダウジウジしている暇なんかないのでそういうシーンはありません。新京都編にもなかった。これ、連載当時不評だったっぽいんだけど、私は別にちょっとぐらいウジウジしてて何が悪いのか分からなかったし、今も分からないです。主人公をはじめとして悩んだり挫折したりする人が出てくる漫画だと思ってるからなー
  • なので恵さんがとっととハッパかけて、さっさと旅立つわけなんだけど、左之恵っぽいシーンが2,3あった。これが実にさり気なく、くどくないので実に左之恵っぽくてよろしいと思います。
  • しかしまあ左之を斎藤さんがボコってくれなかったし、斎藤さんは仲間のために命を賭けに行くので、とても仲間っぽくて、悪そうな感じがあまり出てないというか、もうちょっと元ヤンなおじさん臭もほしい。ちょっと真面目すぎるんですわ。煙草吸いまくってることと、とにかくエロい以外のワル要素が少ない。もっとくれ!!
  • その一方で志々雄一味はザ・ワルな感じが出ててひじょーによろしい!!!ただし十本刀のうち数本が現在のところ空気だけど。由美姐さんがもっとバタ臭い顔なのかとちょと心配してたんだけど全然そんなことなかったね。ただ、方治のヅラが浜田雅功がよくカブってるヅラに見えてわろてまうんですわ。あの長さ、ちょっとずるいw
  • 冒頭からの宙吊りイヤガラセはインパクトがあっていいね。怖いよコレ。絶対やばい奴だ!って伝わってくる。ここの斎藤さんも実にいいです。
  • デスノにしてもカイジにしても外見を似せることだけに注力してない漫画原作映画に定評のある彼なので、個人的には期待しかしてなかった藤原竜也の志々雄様ですが、彼お得意の顔芸(※褒め言葉)を封じられての包帯グルグル男なんだけど、さすがですね。眼力と声と動きでやってくれてますわ。すごい。
  • スクエニとSNKのアレでタイムリーにも思い出したけど、包帯グルグル前の志々雄様のビジュアルの元ネタって牙神幻十郎なんですよね。(これとスクエニの件はまるで別として)まさか牙神幻十郎な志々雄様まで実写で見れるとは思わなかったし、この辺とても丁寧にやってくれてた。
  • 新月村で結構尺使った。丁寧に描いてるけど丁寧すぎるような気もするレベル。どこをとっても新月村は良い(特に新月村剣心は格好良いよ!)んだけど、最後に降ってたのアレ雪?え5月だよね?白い花が舞ってたの?なんか雪っぽく見えたんだけど…。前作の脚本が度々「?」ってところがあったので、今回も脚本しっかりしてくれ頼む!って感じで見に行ったんですけど、特にひっかかったのは新月村ラストシーンだけでした。それ以外はメリハリのあるアクションで押し切れてたと思う。
  • 張くん戦というか、逆刃刀のあたりもなかなかに尺を使ってたし、張戦にいたっては原作超えたんじゃないですかね。すごく好きだ。張くんの関西のベタなヤンキー感wwww
  • アクションはもう分かってたけどすごいよ。漫画原作実写映画アクション部門で歴代一位と言ってもいいんじゃないでしょうか。テキトーなこと言ってますけどジャンプ漫画がここまで実写で動くのか…!と感動した。剣心がバンバン飛ぶのはもちろん、左之も飛ぶよ。飛んだ意味はないけどかわいいからいいのだ。あと操ちゃんがかーわーいーいー!
  • 翁と蒼紫の屋内戦も良かった。ってか翁カッコイイ!!
  • そして煉獄!え?もしかしてこれだけのために煉獄出した?ずっと思ってたし、中の人も言ってたけどお金のかけ方が半端無くて、作中にひとつもびんぼくさいと感じるシーンがありません。すげえ!
  • 謎の男、登場
  • 原作読んでる者としては謎でもなんでもないけど(逆にアレが比古清十郎じゃなかったらそりゃビックリするけどさ)、謎の男は山で陶芸をしているのではないのですか?海辺で若い男(そんなに若くもないんだけど)拾って帰るっていう謎の行動はたしかに謎の男ですね。謎の男(中の人も含めて)の総攻感すごい。

正直、一瞬たりとも腐ってる暇がありませんでした。
いいテンポでアクションありつつ、じっくりと時間かけるシーンもあって、あのるろ剣で一番人気な京都編を実写化というには十分すぎるほどに合格点だと思います。伝説の最期はラブロマンスでオリジナル要素強めらしいんですが、まだ志々雄戦をはじめ死闘がいくつもある(はず!)なので、早く見たいですね。

近況

  • 2013/10/24

ジョジョ棚

お久しぶりです。相変わらずの放置サイトですみません。サーバーを移転した際にやけに重かったのでfreo(というかデータベース)が重いようだったので、一時静的サイトで小説を置いてました。現状ではfreoもデータベースの方も順調っぽいのでfreoに戻した次第です。

近況という題にしたので近況めいたものを書くと、仕事を辞めました。自発的に辞めたわけではないのですが、ここ1年ぐらいは辞めたいなーでもなあ…という状況だったので、渡りに船みたいな感じです。せっかくの非自己都合退職だし、ちょっとぐらい休んでも罰は当たらないだろということで退職後はすぐに旅に出たり、役所関連の手続きやら、部屋の掃除やら。油断してるとすぐ雪が降ってくるのでその前にもうちょっとどっか行きたいですね。

オタク近況としては、前回の日記で5部の感想を書いてますけど8部最新刊まで読みました。写真はジョジョ棚を新設した時のものです。んーこれ6月ぐらいだった気がする。
3部アニメ化めでたい&楽しみ。来月の岸辺露伴単行本も書いますぜ。
でもゲームとかベアラーは買ってない。あの辺りの販売方法はなんか残念感が漂ってる…。
それはともかくジョジョを読んでみて気づいたのは、fkmtやサガが好きな私はマンガやゲームを割と「勢い」とか「リズム感」で愉しんでる節があるな…と。なので彼岸島を読みました。っていうか絶賛読んでる途中です。割とネタ漫画的に楽しもうと思ったけど(そしてネタ漫画としてめちゃくちゃ面白いw)うっかり腐の方でもどっぷりでございます。常々「殺し愛」なやおいが大好きなんですが、まあそのものずばりでした。敵のボスが主人公に向かって「お前が欲しい」とか言っちゃうんだぜ…。すいません丸太豚汁漫画だと思って油断してました。今日からテレビドラマが始まるそうですがうちの県ではやるのかどうかすら不明です。何週遅れでもいいから見たい。くりはらるいの雅様とて受けて立つぞ!(でも本音を言うとあんなに痩せてない人がいいです)

一応ホラー漫画というジャンルらしいのでグロは多いです。あとわけの分からんエロもある。性癖がややマニアックな気が致します。でも腐性癖は(天然なのか狙ってやってるのか皆目検討がつきませんが)ドストライクです。やばいです。いや、彼岸島的に言えば「ヤベェ!」です。ドSで人間滅ぼしたい性欲半端ない吸血鬼が。主人公兄弟だけに異様な愛と執着を見せる話です。男執着が大好きです。

眠れる奴隷

  • 2013/04/07

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2週間ほど前のことですがシラレン「無月」を上げ直しました。これは多分最初に書いたシラレンです。加筆修正したけど、本当の意味では納得できてないけどこれが限界でした。尸良と練造の間には、希望なんか何もない闇だったかもしれないけど、でもほんのちょっとだけ光が見えたような気がした、ぐらいの関係であってほしいというのを、なんか、こう、書きたかったけど難しかった。pixivの方にも同じのを上げてきましたので、どちらでも読みやすい方でご覧下さい。

ジョジョ5部をやっと読みました。好きな味方キャラはミスタとナランチャ、好きなスタンドはぶっちぎりでセックス・ピストルズ。なんだあのかわいいいきもの!
好きな敵キャラはギアッチョっていうかホワイトアルバムです。そういうわけで一番好きなのはギアッチョ戦。おもいっきりネタバレってるので感想は続きにて。
画像は雨漏りの前にAmazonから届いた時に撮った1&2部と5部の文庫版箱入りです。危ないところだった。ちなみに3部も今日届きました。アニメはBS組なんでまだ最終話見れてないんですけど、3部もアニメやりそう?なフラグ?また子安ディオが見たいですw
いやー2部シーザーちゃんは女の子大好き!イタリア男!シニョリーナ!でしたけど、 5部のイタリア男は特に女を口説く気配はありませんでしたね……初対面の若い男に尿を飲ませようとする男が現れたり、 原作で「ホモ疑惑」を持たれる2人組がいたり、ジョルノとミスタのいけないシーン(笑)をナランチャが目撃してしまったり、 ジョジョ界のイタリア男の間で数十年の間に一体何が起こったんでしょう。 コワイデスネ!と思ったけどジョセシーも相当なモンだった。感覚が麻痺してる。それはともかくとても面白かったです。自らの力で運命を少しでも変える、切り開いていくっていう話だった。 そういう意味では暗殺チームの変態的実行力すばらしかったです。個性ありすぎやろ。 主人公側に負けず劣らず前向きだった。 ボスだけがディ・モールト・ビビリだった。あ、フーゴもか。フーゴはビビってついて行かなかったんじゃなくて、頭が良すぎたんだと思ってるけど、少年漫画のキャラとしてはビビリだよなあ。裏切り者になるよりはマシだったのか。フーゴは後でまた仲間のピンチに颯爽と駆けつけてパープルヘイズで場を混乱させるのかと思ったけど来ませんでしたね。もしくは敵として出てきてパープルヘイズで場を混乱させるのかと思ったけど来ませんでしたね。パープルヘイズのことを場を混乱させるスタンドだと思ってるのか。パープルヘイズさん容赦なさすぎて危ない。それにしてもセックス・ピストルズは可愛いね!3部4部は読んだことあるけど特に好きなスタンドはいなかったです。 しかァし!セックス・ピストルズは大好きです。なにあのかわいいいきもの。しかも6人もいる。みんなミスタ大好きで個性もある。そんなミスタはトリッシュに臭いって言われたけど、最後に2人で顔見合わせて笑ってたのすごい良かった。トリッシュはちょっとだけブチャラティが好きだったと思うんだけど、ブチャラティが死んだことをトリッシュやミスタが知るシーンは描かれませんでしたね。さっきまで笑ってた二人が落ち込むシーンってやっぱりなくてもいいかな。あったとしたらトリッシュを慰めるのって、ナランチャがいない今、ミスタなんだろうなー とか思うと、入れ替わったのがトリッシュとミスタで良かった。っていうかね!中身がミスタのトリッシュがカッコイイ!!! こんなにドキッ☆敵も味方もホモだらけのイタリア男たちの戦いGIOGIO黄金の風でしたが、終わってみれば一番好きなカプはミストリでした。ミストリ好きは5部文庫版を箱で買うといいと思います。内側がとんでもなくミストリ……ってアレいうか入ってんの!? 腐的には暗殺チームのが美味しいのかもしれない。ディ・モールトさんことメローネの変態っぷりは放っておくにはもったいなさすぎる!全体的に変態すぎてよろしゅうございました。
ところでイタ公という言葉を漫画で読んだのは「おひっこし(バローネ・アサッシーノ)」と「ジョジョ」だけですが、アサッシーノって暗殺者という意味だったのか!さむらんのジョジョ好きは作品の至るところから滲み出てましたけど、やっぱり凄い作品だと思いますよ。特に露伴先生は日本の漫画に登場する漫画家の中では最も有名で、なおかつ最も人気なのでは。というわけでシズルキネマが一層楽しめるジョジョの奇妙な冒険です。

観過斬知仁矣

  • 2013/03/17
  • カテゴリー:MEMO

前々回90年後について触れられなかったので、主に90年後について。

正直を言うと30巻に収めることを目的としすぎて少し最後が詰め込んだなあ、という気はします。大ゴマ使った余韻がもうちょっとだけ欲しかった!少しあっさりしすぎていた感はある。
以前のインタビューにて沙村先生が発言されていた「最終回は喪失感云々……」というのは全然なかったですね!
あとがきで自ら述べられてますけど、無限の住人を含めて沙村広明を好きな人って、「ジャンル:沙村広明」だと思うんですよね。「むげにん以外の短編が好きです」という人が一定層いるとしても、デビュー作にして代表作である無限の住人をを好みはさておきスルーする人はなかなかいないでしょう。そんな訳でベアゲルターでもよろしくお願いします状態なので喪失感はゼロでしたな。
しかも卍さんは平成のこの時代にもその辺にいるかもしれないと云う。え?やだ?卍さんに謎の親近感?喪失感じゃなくて親近感?
それにしても帽子が似合いませんなあwと思っていたら、被せてあげてた。かわいい。
「萩で塾に通わされてた」って、卍さん松下村塾で勉強してたの!?京都で会った逸刀流みたいな連中ってどう考えても「新撰組」ですよね。廃刀令時代に刀持ってるって、まさかのるろ剣時代。
ワァーオ!まさかここでうちで扱ってるジャンルがニアミスの可能性微レ存とは思わなかったでござる。剣心VS卍とか斎藤VS卍なんてことになったら、剣心は卍に「必殺技をww叫んでるwっw」って言われてしまう…。
しょうがないだろ!掲載誌と読者層の都合だ!!
それはともかく随分波瀾万丈かつベタな90年を送ってきたようで。維新志士になって刀でも振るってたんでしょうか。無限の住人幕末編はページと作者の都合で描かれることはありませんでした。
卍さんは凛を置いていかない選択もなかったわけじゃないし、凛だって追いかけても良かったのかもしれない。
でもそれをしないという選択を主人公二人はしたんですな。
凛の卍に対する気持ちは複雑ですよね。父であり、非実在兄であり、推定だけど初恋の人でしょう。でも恋とはちょっと違うかもしれない。いわゆる吊り橋効果にハマっちゃってた部分もあると思います。
これは例の手をつないで寝るシーンを読み返すしかないのですが、凛は卍と寝てもいい、むしろ抱いてくれ状態。一方卍はその気にさせといて冗談。アレをどう読むかだよね……。
「妹に似てるから無理」じゃなくて、「凛だから無理」になった瞬間かな。
「ご褒美を頂戴よ」でも気づいてて知らないフリする大人だったよ卍さんは。
凛を追いかけて関所破ろうとしたり、冷たい沼に凛のために飛び込めるぐらいには凛のことは好きなのに「兄」のポジションはとうとうやめなかった。いやもう「兄」じゃないけど凛を伴侶とはしなかった。
これどうなんだろうなあ。自分と一緒になっても凛だけが老いていくのは辛い……ていう話は閑馬永空がしてた。
2人の出会ったキッカケが復讐だから一緒にいてはいけないということか。
凛もそれは頭では分かってて別れる決意をしたけど、百姐に言われりゃ泣いちゃうし、刀を子孫に託すのもどうかと思っても捨てられなかったんでしょうね。
前回も書いたけど無限の住人のキャラって、「剣の腕が立つカッコいいキャラ」じゃなくて、弱くてだめな部分もいっぱいある人間だからこそ、未練たらしく託しちゃったのかな。ものすごく凛らしい。
それが良いか悪いかはこの際どうでもいいです。
この日記のタイトルにもしましたが、カバー折り返しの沙村先生の論語から引用したお言葉の意味が分からなかったので目の前の箱で調べました。
人が過失を犯したときは、十分に観察することが大切である。もしその過失が、本人の誠実さから出たものであれば、むしろ過失を犯したその人自身が仁者であることを知る。 
最終巻でこれを出してくるとはすごく重い。
無限の住人における最初の過ちとは天津三郎の武器でしょう。それは過失だったかもしれないけど、三郎に悪気はなかった。
ホントに完璧超人の一人も居ない漫画でしたね。ビジュアル面ではともかく、ストーリーとしての単純明快なエンターテイメントを無限の住人でやるつもりはなかったんだと思います。いや3巻ぐらいまでは見開き解体でそれをやるつもりだったのかもしれないけど。
ダメながらも少しずつ前へ進んでいった登場人物たちもお疲れ様でした。
その最たるものは偽一かな、と思います。いや、偽一は最初から知ってたけど見て見ぬ振りをしていた。
「力を得た者は代償に何かを失ってゆく」
「他人より強からんとつとめるなら一番大事なものさえ失くさねばならん」
偽一はもう何も失いたくなくなったのでしょう。一時期腐ったこともあるけど、結局は目の前の自分の出来ることをして、最後には土下座、ボロボロの身体なのに余生も働き者。ものすごい真面目な人でした。
なーんて考えてみたけど観過斬知仁矣は「時事ネタはキツい」とおひっこしで言ってたくせに、ハルシオン・ランチで時事ネタ連発しちゃうとか、そういう自虐もあるのかも?とは思ってるw 私は沙村先生も無限の住人も好きなんですけど、漫画でもなんでも作品や登場人物には作者の一部が出るものだとは思います。
全部が全部だとか、キャラの思ってることの全てが作者の主張だとかじゃなくて、隠そうとしても滲み出るものだと思ってます。悩みながら迷いながら長い冬を越えて辿り着いた春(表紙絵)。
作中には一切描かれませんでしたが、卍と凛もお別れのお花見デートぐらいはしたのかな。表紙カバー取ったとこみたいに木の下でゴロンと寝て、最後だってのに他愛もない話してるような、そんな卍と凛だったのかなーと妄想してどこよりも遅そうな無限の住人感想終了です。

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