BLUE CROW

二次創作非公式小説サイト。

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「GEORGIA」

  「腹減ったな。オゴってやんよ。来るだろ?お前ら」  公園で遊ぶガキどもと、その親たちに思い切り煙たがられながら、日が暮れるまで缶蹴りを楽しんだ後に俺と柾木が北条さんに連れられてきたのは、なんてことはない、いつものファミレスだった。夕飯時の混雑も一段落した頃だ。ドアを開けると、勉強をするフリをしながら駄弁っている大学生みたいなのが何組か居座っているぐらいで、空席が目...

「尸良×練造」

「水戸路」

御岳が書簡と一緒に刀に巻いていた手形を懐に入れた尸良と、自分の背丈には不釣合いの刀を両手でしっかりと抱えた練造。彼らが松戸の関をくぐった頃には、日も西の地平に沈もうとしていた。尸良よりもいくつか年の若いであろう番人は、 「今は先に来た者の改めを行っている。しばし待っていろ」 と居丈高に告げたきり、なかなか出てこない。この寒い時期に、水戸なんかにわざわざ出かける馬鹿が自分たち以外にもいるの...

「斎左」

「さみだれ 1.花街」

「藤田警部補、はばかりさんどす。傘をお持ちしましょうか?」 はんなりとした響きが美しい敬礼を受けながら署の門をくぐる。 「御苦労。傘は要らん。気遣い感謝する」 幸い傘を必要とするほど激しく降ってはいなかったので、若い警官の有難い申し出は断った。南風に運ばれてきた梅雨の暖かい雨は、身体にまとわりつく不要な熱を払ってくれて心地良いのだ。 京ことばが交わされるのは、も...

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